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糖尿病

糖尿病は、血液中の糖分(血糖値)が高い状態が続く病気です。初期の段階では自覚症状が乏しいため、健康診断で指摘されても放置してしまう方が少なくありません。しかし、治療を行わずに時間が経過すると、全身の血管にダメージを与え、視力障害や腎不全、心筋梗塞といった重大な合併症を引き起こす恐れがあります。当院では、指先からのわずかな採血でHbA1c(過去1~2ヶ月の血糖状態の指標)がその場でわかる迅速検査を導入しており、受診当日に精密な結果をお伝えすることが可能です。また、インボディによる体組成の測定を行い、筋肉量や脂肪のバランスを「見える化」することで、お一人おひとりの生活スタイルに合わせた具体的な改善案をご提案いたします。

糖尿病の症状について

糖尿病の恐ろしい点は、かなり血糖値が高くならない限り、はっきりとした自覚症状が現れにくいことです。私たちが日々の診療で見受ける患者さんの多くも、健康診断の結果を見て驚いて来院されるケースが目立ちます。しかし、注意深く体を観察すると、以下のようなサインが現れていることがあります。

日常生活で気づきやすい初期症状

  • 喉が異常に渇き、水分をたくさん飲むようになる(口渇・多飲)
  • 尿の回数や量が増える(多尿)
  • しっかり食べているのに体重が急激に減る
  • 全身がだるく、疲れやすい
  • 傷が治りにくくなったと感じる

血糖値が高い状態が続いたときに出る症状

血糖値が高いまま放置していると、末梢神経や毛細血管が障害され、特有の症状が出現し始めます。足の先がしびれたり、砂利の上を歩いているような感覚を覚えたり、立ちくらみが頻発したりするのは、神経障害の兆候かもしれません。また、目がかすむといった視力の変化も、糖尿病網膜症が進んでいるサインである可能性があります。

これらの症状を「単なる疲れ」や「年齢のせい」と自己判断してしまうのは非常に危険です。姫路市の当院では、お一人おひとりの声にしっかり耳を傾け、些細な変化も見逃さない診察を心がけています。気になることがあれば、どんな小さなことでもご相談ください。

なお、糖尿病と併発しやすい高血圧などの管理も重要です。血圧に関する詳細は「高血圧」のページを参照してください。

糖尿病の原因について

糖尿病は、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンの働きが不十分になることで起こります。インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませてエネルギーに変えたり、蓄えたりする役割を持っていますが、この機能が低下すると血液中に糖が溢れてしまいます。

遺伝的要因と環境的要因

糖尿病の発症には、もともとの体質(遺伝)と、生活習慣(環境)の双方が関係しています。特に現代の日本においては、以下のような環境的要因が強く影響していると考えられています。

  • 過食や偏った食生活によるカロリーオーバー
  • 日常的な運動不足による筋肉量の低下
  • 慢性的なストレスや睡眠不足
  • 加齢に伴う基礎代謝の低下
  • 肥満(特に内臓脂肪型肥満)

インスリン抵抗性と分泌不全

糖尿病の状態は大きく2つに分けられます。1つは、インスリンは出ているものの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」で、主に肥満や運動不足が原因です。もう1つは、膵臓が疲弊してインスリンを出す力そのものが弱まる「インスリン分泌不全」です。日本人は欧米人に比べてインスリンを出す力が弱い体質の方が多く、それほど太っていなくても糖尿病を発症するケースが多々あります。

当院では、インボディを用いて患者さんの筋肉量や体脂肪を精密に分析し、なぜ血糖値が上がっているのかという根本的な原因を一緒に考えていきます。原因を特定することで、無理のない継続的な治療計画を立てることが可能になります。

糖尿病の病気の種類について

一口に糖尿病といっても、その成り立ちによっていくつかの種類に分類されます。それぞれのタイプによって、治療へのアプローチ方法も異なります。

2型糖尿病

日本の糖尿病患者さんの約9割以上を占めるのがこのタイプです。生活習慣や遺伝的な影響によって、インスリンの出が悪くなったり、効きにくくなったりすることで発症します。中高年以降に多いとされてきましたが、近年では食生活の変化により若い世代での発症も増えています。

1型糖尿病

膵臓の中でインスリンを作っている細胞が、主に自己免疫の影響などによって壊されてしまう病気です。生活習慣とは関係なく発症し、子供や若い方に多い傾向がありますが、高齢の方でも急激に発症することがあります。生きていくためにインスリン注射による補充が欠かせません。

妊娠糖尿病

妊娠中にはじめて発見される糖代謝異常です。お腹の赤ちゃんに栄養を運ぶため、お母さんの血糖値が上がりやすい状態になります。出産後は正常に戻ることが多いですが、将来的に糖尿病を発症するリスクが高くなるため、産後の継続的なフォローが重要です。

その他の特定の機序による糖尿病

遺伝子の異常や、他の病気(肝臓の病気や膵臓の病気)、あるいはステロイド薬などの薬剤の使用によって引き起こされる糖尿病です。原因となっている病気の治療と並行して、血糖コントロールを行う必要があります。

糖尿病の治療法について

糖尿病治療の究極の目的は、血糖値を下げることそのものではなく、合併症を防いで健康な方と変わらない生活の質(QOL)を維持することにあります。木村内科では、患者さんに「頑張りすぎない、けれど確実に一歩進む」治療を提案しています。

食事療法

治療の土台となるのが食事です。「食べてはいけないもの」を決めるのではなく、「適量をバランスよく、適切な時間で食べる」習慣を身につけることが大切です。当院では無理な食事制限を強いるのではなく、患者さんの今のライフスタイルの中で、どこを少し変えれば良くなるかを一緒に見つけていきます。

運動療法(健康スポーツ指導)

運動は筋肉でのブドウ糖消費を促し、インスリンの効きを良くします。当院では健康スポーツ指導の視点を取り入れ、日常生活の中で無理なく続けられる運動のアドバイスを行っています。激しい運動は必要ありません。まずは「今よりプラス10分歩く」ことから始めてみましょう。

薬物療法

食事や運動で目標の血糖値に届かない場合、お薬の力を借ります。近年は、低血糖のリスクを抑えたものや、週に一度の投与で済むもの、体重減少効果が期待できるものなど、非常に多くの選択肢があります。

  • 血糖を下げる飲み薬(SGLT2阻害薬、DPP-4阻害薬、ビグアナイド薬など)
  • インスリン製剤の自己注射
  • GLP-1受容体作動薬(インスリンの分泌を促す注射や飲み薬)

迅速検査とインボディの活用

当院では、その場でHbA1cの結果が出る迅速検査装置を導入しています。大きな病院へ行かなくても、診察室で今の状態をすぐに把握できるため、お薬の調整も迅速に行えます。また、インボディで筋肉量の増減を確認しながら運動療法の成果を実感していただくことで、治療へのモチベーション維持をサポートしています。

また、喫煙は血管を傷つけ糖尿病の合併症を悪化させる大きな要因となります。禁煙をご希望の方は「禁煙外来」のページも併せてご覧ください。

糖尿病についてのよくある質問

Q1.一度糖尿病になったら一生お薬を飲み続けなければなりませんか?

A1.必ずしもそうとは限りません。早期に発見し、食事や運動などの生活習慣をしっかり整えることで、血糖値が正常範囲内に安定し、投薬が不要になるケース(寛解に近い状態)もあります。ただし、体質そのものが変わったわけではないため、定期的な検査による経過観察は必要です。

Q2.甘いものを食べていないのに血糖値が高いと言われました。なぜですか?

A2.血糖値は甘いもの(お菓子など)だけでなく、白米やパン、麺類などの炭水化物や、果物、お酒などによっても上がります。また、睡眠不足やストレス、運動不足による筋肉量の低下も血糖値を押し上げる要因となります。当院では食事の内容を詳しく伺い、隠れた原因を一緒に探していきます。

Q3.インスリン注射を始めると、もうやめられなくなりますか?

A3.2型糖尿病の場合、膵臓を休ませる目的で一時的にインスリンを使用し、血糖値が落ち着いた後に飲み薬へ切り替えたり、薬なしで管理できるようになったりすることもあります。インスリンは「最後の手段」ではなく、膵臓の機能を守るための「先行投資」としての治療という側面もあります。

Q4.糖尿病の家族がいるのですが、私も検査を受けたほうがいいですか?

A4.糖尿病には遺伝的な背景が関係することが多いため、ご家族に糖尿病の方がいらっしゃる場合は、一度検査を受けることをお勧めします。当院では指先からの少量の採血で当日に結果が出る検査が可能です。英賀保駅周辺で健診結果に不安をお持ちの方も、お気軽にご来院ください。

院長より

糖尿病の治療で最も大切なのは、患者さんが「これなら続けられる」と思える納得感です。検査結果の数値を一方的に押し付けるのではなく、なぜ数値が上がったのか、どうすれば生活を楽しみながら改善していけるのかを、丁寧な対話を通じて一緒に見つけていきたいと考えています。当院では、女性医師ならではの視点で、生活習慣の細かなお悩みや、男性医師には相談しづらい些細な不調にも親身に対応いたします。また、スポーツをされている方や、これから運動を始めたい方への健康スポーツ指導も積極的に行っています。

もし、健康診断で血糖値が高いと指摘されたり、ご家族に糖尿病がいて心配だったりする方がいらっしゃれば、どうぞ安心してお越しください。英賀保近くの木村医院で、スタッフ一同 笑顔でお迎えいたします。まずは今のお体の状態を精密に、そして分かりやすく知ることから始めましょう。私たちは、地域の皆様の健やかな毎日を守るパートナーとして、全力を尽くしてまいります。通院が難しい場合には、住み慣れた地域で療養を続けられるよう訪問診療も行っておりますので、お気軽にご相談ください。詳細は「訪問診療・在宅看取り」のページをご覧ください。

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